「鈴が謝る理由がなんだかは知らないし追求もしない。
ただ…」
「…もう来ないように言う。
みんなにも近付かないように言うから…本当にごめんなさい」
深々と頭を下げても罪悪感はなくならない。
改めて思った。
私が勇輝君といると決めたからには、もう二度とみんなには会わない。
…会えない。
「もし何か鈴ちゃんが困るようなことがあれば頼ってよ」
かえで君の申し出はとても嬉しい。心強い。
「…うん、ありがとう」
だけど、かえで君にもみんなにも迷惑はかけたくないんだ。
このまま穏やかに。
穏やかな時間をみんなと過ごしたいんだ。

