帰りに病院に連れて行かれた。

別になんともない、っていうのに、お兄ちゃんは超心配してて。
駐車場から病院に入るのもやっぱり抱き抱えられて、歩かせてもらえなかった。

「相変わらずお兄さんは心配性だね」

「私より兄の方が病気じゃないかと思います」

おかしそうに島津先生はくすくす笑ってる。
まあ、確かに笑われても仕方ないし。

「熱が出たって?
風邪じゃないのかい?
二、三日前、雨だったし」

「風邪……なのかな」

「どうかした?」

心配そうに島津先生が私の顔をのぞき込む。

「その……」

告白、されたこととか。
葵ちゃんにほっぺにちゅーされたこととか。