「……その反応、なにかされたって云ってるようなものでしょ」

……はぁーっ、ため息とともに吐き出された葵ちゃんの呟きは、私には聞き取れなかった。

保健室で体温を測ると、三十七度五分。

「微熱程度だけど顔も赤いし、横になって行きなさい」

「……そうさせて、もらいます」

「萌花……」

「あなたはさっさと教室に戻りなさい」

養護の先生に追っ払われて、葵ちゃんは泣きそうな顔で出て行った。

ベッドに潜り込んで、ちょっと反省。

……やっぱり私が、ぼーっとしてるのがいけないんだよね。
あとで葵ちゃんにあやまらないと。

昨晩寝不足だったのも手伝って、そのまますぐに眠りに落ちた。