クリスマスは、その、……明石くんと初めてデート。

お兄ちゃんからなんらかの妨害があるかと警戒してたけど、なにもしてこないどころか。

「え?
兄ちゃん、葵とデートだもん。
それで今日、告白される予定。
で、俺も受けるつもりだし」

なんだか珍しくおしゃれなお兄ちゃん。
というかいつの間にそんなことになってたんですか?
 
待ち合わせ場所に行くと、すでに明石くんは待ってた。

「ごめんね、待たせて」

「ううん。
いま来たとこだし。
行こうか」

「うん」

明石くんと手をつないで歩く、私の胸元には小花のネックレスが揺れている。
彼氏の明石くんがいるのに、先生からもらったネックレスをするのに抵抗はない。