その後は何事もなく海で遊び、……夜は肝試し。

ふたり一組になって少し離れた、神社に置いてあるお札を取って戻ってくる。

ただそれだけ。

公平にくじ引きして別れたんだけど、私は……明石くんとだった。

「えっと。
……よろしくお願いします」

「うん」

昼間のこともあるし、なんだか微妙な空気。
明石くんが懐中電灯を持ち、出発。

「……」

「……」

明石くんはなにもしゃべらない。
私も。

気まずい沈黙。

 カサッ。