「そういうの、よく思ってない人がいるんだから、気をつけなよ?
いまはこのあいだので大人しくなってるけど」

「……うん。
ありがとう」

いままで、こんなふうに云ってくれる人がいなかったから、なんか嬉しいな。

「宮野さんってさー、ちゃんと話してみると印象違うよね?」

「そうそう。
いっつも宮野先輩がべったりだったし、なにかにつけて『家が厳しいから』だったし。
どんなお嬢だよ、って思ってた」

そっか。
みんなそんなふうに思ってたんだ。

「これからは仲良くできそー」

「うん。
こちらこそよろしくね?」

「だから!そういうのが可愛すぎだって!!」