今回ももちろん、反対されたよ?
でも、強情に行くと云い張る私にお兄ちゃんが折れた。

「行ってもいい。
ただし」

「ただし?」

「防水GPSペンダント作るから、絶対に身につけとくこと」

「……わかった。
ありがと、お兄ちゃん」

ぎゅーっと抱きついてお礼を云ったら、みるみるうちにお兄ちゃんの機嫌が直った。

倉庫に閉じこめられた件以来、ずっとぎくしゃくしてたから、なんかやっとほっとした、っていうか。

それに、これでクラスメイトとの間にできた溝を埋められたらいいなー、なんて。

だから、勉強つきでも私はとっても楽しみなのだ。