動くだけでさらさらと揺れる長い髪。
最近間違えて買ったって言ってた色つきのリップが白い肌に映える。
あぁ、いつまでたっても彼女には見惚れる。
「ユリちゃん。わざわざ来てくれたの?」
席を立つと目の前までユリちゃんが来てくれた。
いっしょに帰ろうとは言ったけど、迎えに来てくれるなんてはじめてで顔がにやける。
「俺がそっちまで行ったのに」
「そのことなんだけど。委員会あるからいっしょに帰れない」
ちらりとユリちゃん全体を見ると、確かにカバンを持ってない。
「あっそうか。今日第3水曜日か」
うちの学校は毎月第3水曜日に委員会活動がある。
僕も1年のころは美化委員会に入ってたけど、今はなんにも入ってない。
そもそも僕は委員会なんて柄じゃないし、1年のころもたまたま委員会を決める日に風邪で学校を休んでしまったから無理やりやらされたみたいなとこがある。
ユリちゃんも1年のころ、クラスは違えど僕と同じ美化委員会で2年生の今も美化委員会だ。
ユリちゃんは僕とは違って無理やりなんかじゃなく、立候補をするらしい。
ほんとに頭があがらない。
「ごめん」
「謝んないで。俺が忘れてたんだから。わざわざ言いに来てくれてありがと」

