私は急いでベッドから出て朝ごはんを食べる暇もなく身支度を終わらせてなんとか家を出れたのが8時10分。


「いってきます!」



私はドアを開けるのと同時に目の前にいる陸に誠心誠意謝った。


「陸!待たせちゃって本当にごめんね!」

「別にいいけど…。まぁ寝坊ってところだろ。」

「うぐっ……は、はい……」

「フッ。高校生になってもねぼすけは変わんないなぁ。」



陸は私を見ただけで遅れる理由をクールに言い当てた。なんかもう慣れてるみたいで悪いなぁ…。


「お、怒ってない…?」

「まぁな。お前と登下校して何年経ってると思ってんだよ」



陸はそう言いながら歩き始めた。