昼休みのこと‥

「彩月‥ちゃんと、出した?」

「うん。朝一に出したよ。」

私と彩月は2人、顔を近づけて話していた。

はたからみたら悪い人に見えただろう。だが、今日は気にしないでおきたい。なぜなら‥

「よし!戦いの準備はできたよ!さぁ彩月!文芸部に行こう!」

私が勢いでそんなことを言った。この時は文芸部に行くのが楽しみでテンションが高かったのだ。

「ちょっ‥ちょっと、その前にまずは伊織が落ち着いて。はしたないよ!戦いの準備ていつの時代よ。」

彩月が呆れたように言った。

「アハハ。つい‥。ごめん、じゃあ気を取り直して行こう!」

「うん!」




2人は文芸部が活動しているであろう部室棟に向かった。

「えーと‥文芸部‥文芸部‥あっ!あった!!」

ついに文芸部の部室を見つけた。

「開けるよ?」

私が彩月に聞く。

「う‥うん。」

さすがの彩月も緊張しているようだった。

私は部室のドアをノックした。

すると中から声がした。

「し‥失礼します!」

そう言って私はドアを開けた。


‥中に入ってみると男子が1人だけいた。

「えっ!?もしかして入部希望!?」

その男子はお昼ご飯を食べていたらしく口の中に入ったまましゃべっていた。

「は‥はいぃ!にゅ‥入部希望です!!」

緊張しすぎて言葉がおかしくなってしまった私。

「そうなんだ!!あっ‥ここ座って!狭いところだけどごめんね。」

そう言うとその先輩は私達に椅子に座るように促してくれた。

「いやー。まさか2人も入ってくれるとは‥。2人はもう確定?」