隣に座ると、さっき彩月が謝っていたことが気になった。


「先輩。なんで、彩月が傷ついてるてわかったんですか?」


私は柊人先輩の顔を見た。


「顔が苦しそうだったから。何か、抱えてるんじゃないかて思ったんだ。だから今日、思わず声をかけてしまったんだ。こんなのガラじゃないんだけどね。」


そう言った柊人先輩は少し笑っていた。


「そうですか‥。私、友達なのに何も分からなかったです。それに‥何もできなかった。」


私はちょっと落ち込む。



「そんなことない。伊織は彩月のために凛さんの正体を突き止めた。それだけで彩月は救われたと思う。あのままだったら、彩月はずっと苦しむことになったかもしれない。」


すると私の頭に手をおいてくしゃくしゃとした。



「今日はお手柄だったな伊織。俺からのご褒美。」


「あ‥ありがとう‥ございます‥。」


私は素直に嬉しかった。


柊人先輩からそんなにご褒美をもらえることなんてないから‥。


これは喜ばないと損する気がする。


「伊織て‥可愛いよな‥。」



「えっ!?い‥今、なんて!?」



ボソッと言われたので私の聞き間違いかもしれないが聞かずにはいられない。



「ううん。なんでもない。そろそろ、行こうか。」


「えー!先輩、ずるいです!教えてください!」


私は思わず立ち上がった柊人先輩の体にしがみついてしまった。



「あっ‥ご‥ごめんなさい‥。調子にのってしまいました‥。」


そう言って私は柊人先輩から離れた。


「いや、俺こそごめん。でも俺は1回しか言わないから。また、いつか聞かせてあげるからそれまで我慢な。」



そう言ってにっこり笑う柊人先輩に私の胸はドキドキしぱなしだ。


「は‥はい。いつか聞かせてください!」





2人だけの部室。



それはそれは幸せな時間でした!!!