☆☆☆
大きな旅行かばんを下げて歩く事45分。
まだ目的の場所は見えてきていなかった。
「何が数分なんですか!」
すっかり疲れ果ててしまった美夏が先生に文句を言う。
「本当の事を言ったらお前ら歩かないだろ」
そう言う先生もだいぶ息が上がってきていた。
友香はずっと我慢して黙って歩いてきたけれど、さすがに疲れが出てきていた。
普段こんな山道を歩く事もないので、足が痛い。
「運動靴をはいて来いって言うのはこれの為だったんだね」
友香はふと気が付いてそう呟いた。
「あぁ、そうだね。きっとそうだ」
美夏は何度も頷いてそう言った。
今回の宿泊合宿のしおりを貰った時に、いつものローファーではなく運動靴で来ることと書いてあったのを思い出したのだ。
制服に運動靴の不似合いさに最初はとまどったものの、この山道を歩くのが目的ならそれも理解できた。
そんな中、列の後ろの方からみゆの声がひっきりなしに聞こえてくる。
「足が痛い! もう無理、歩けない!!」
クラスの男子に自分の荷物を持たせているくせに、文句ばかりが口から出て来る。
友香と美夏は顔を見合わせて、苦笑いを浮かべたのだった。
大きな旅行かばんを下げて歩く事45分。
まだ目的の場所は見えてきていなかった。
「何が数分なんですか!」
すっかり疲れ果ててしまった美夏が先生に文句を言う。
「本当の事を言ったらお前ら歩かないだろ」
そう言う先生もだいぶ息が上がってきていた。
友香はずっと我慢して黙って歩いてきたけれど、さすがに疲れが出てきていた。
普段こんな山道を歩く事もないので、足が痛い。
「運動靴をはいて来いって言うのはこれの為だったんだね」
友香はふと気が付いてそう呟いた。
「あぁ、そうだね。きっとそうだ」
美夏は何度も頷いてそう言った。
今回の宿泊合宿のしおりを貰った時に、いつものローファーではなく運動靴で来ることと書いてあったのを思い出したのだ。
制服に運動靴の不似合いさに最初はとまどったものの、この山道を歩くのが目的ならそれも理解できた。
そんな中、列の後ろの方からみゆの声がひっきりなしに聞こえてくる。
「足が痛い! もう無理、歩けない!!」
クラスの男子に自分の荷物を持たせているくせに、文句ばかりが口から出て来る。
友香と美夏は顔を見合わせて、苦笑いを浮かべたのだった。