宿泊合宿の為に用意してきた荷物を持って山を登って行くなんて、考えただけでも疲れてしまう。


「ここから先は道が狭くてバスが通れないんだ。文句言うなよ」


そう言いながらも、先生も嫌そうな表情を浮かべている。


「どのくらい歩くんですかー?」


美夏がそう聞くと、先生は首をかしげて「まぁ数分だろうな」と、曖昧な返事をしたのだった。