☆☆☆

昨日まで34人いたクラスメートたちが、今はもう29人にまで減ってしまっていた。


とにかく体育館へ戻り、救助を待つ。


体育館の中には鳴き声が響き、みんな理性を失いつつあった。


これ以上ここにいると本当に精神状態が持たなくなるだろう。


友香は体育館の窓から空を見上げた。


嫌味は程に晴れ渡った空には、雲1つない。


飛行機が飛んでいる様子もなかった。


いっそ、この付近で大きな事件や事故が起きてくれれば、報道のヘリが飛ぶこともあるかもしれないのに……。


そんな不謹慎なことまで考えてしまう自分がいた。


「夜になったら、どうする?」


不意に真子にそう言われて友香は振り向いた。


真子もさっきまで泣いていたため、目は真っ赤に充血している。


「教室に戻って寝るしかないよね」


友香がそう言うと、真子は左右に首を振った。