なんでそんなにコソコソ動くのか。


答えなんて考えなくてもわかった。


あの2人はまだクラスメートたちを攻撃しようと企んでいるのだ。


「どうする? 2人を探す?」


桜がそう声をかけて来た。


「その方がいい……よな? なにをされるかわからないし」


冷が答える。


友香は血まみれになったソウタの姿を思い出して身震いをした。


昨日までクラスメートで仲が良かったのに、今日はすでに敵同士だ。


警察にも親にも連絡ができないこの状況じゃ、どこまで秩序が壊れていくかもわからない。


「みんなで探そう。なにか起こるか分からないから、全員で行動しよう」


心太朗がそう言い、クラスメートたちは動きだしたのだった。