範囲指定ゲーム

「とりあえず、CチームとHチームの確定な。Hチームは首つりで、Cチームはえーっと……水死だな。Eチームが投票した水死が一番早い時間だったからな」


男はそう言い、ぽりぽりと腰をかいてスクリーンを元へ戻した。


「じゃ、今日のゲームはこれで終わり」


男はそう言うと電気のスイッチを入れて体育館を出ようとする。


「おい……待てよお前!!」


一真が大股で男へ向けて歩いて行く。


男は欠伸をしながら振り向いた。


「なに?」


「なにじゃねぇよ! なんだよこれ、なにが水死だよ!」


怒鳴っているが、その声は恐怖で震えている。


「え? そのままの意味じゃん」


男は首を傾げて一真を見た。


身長差がかなりあるので、男は一真を見上げている。


まるで大人と子供のようだ。