範囲指定ゲーム

男は相変わらずけだるそうな口調でそう言い、ステージの上からスクリーンを引っ張り出した。


「ちょっと明かり消すからなー」


スクリーンを見やすくするためだろう、男は柱のスイッチを押して電気を消した。


途端に薄暗くなり、不安が胸の奥に広がって行くのを感じた。


「友香……」


美夏の声がして友香が視線をうつした。


美夏の不安そうな顔がぼんやりと見える。


「美夏……」


２人は手を握り合い、スクリーンへと視線を向けた。


ほとんどのチームがＣチームに投票したかもしれない。


殺害方法が重なっていれば被害は出ないけれど、なんの話し合いもしていない中での投票だ。


殺害方法がすべて重なっている可能性は限りなく低い。


一番の問題はＣチームがどのチームを選んだかだった。


Ｃチームに選ばれたチームは確実に死ぬと言ってもいいゲームだった。


「結果発表～！！」


男が今までで一番大きな声でそう言い、スクリーンに票をうつし出した。