桜たちが昼ご飯を持って来てくれたが、友香たちはそれを口にはしなかった。


朝から色々な事が起きたせいで食欲はない。


食べたら吐いてしまいそうだった。


そうしている間に時間は過ぎていき、ステージ上に男が現れた。


外で見たのと全く同じ格好をしている。


「あーでは、これから『範囲指定ゲーム』を開始します。各チーム、それぞれパソコンの前に出てきて」


そう言われて、友香はおずおずと腰を上げた。


これから本当に相手を殺してしまうようなゲームが始まるなんて、考えられなかった。


「美夏、行くよ?」


真子がぼんやりと座っている美夏に声をかける。


美夏は真子に支えられるようにして、どうにか立ち上がった。


ステージの近くには11台のノートパソコンが用意され、それらは教室にあった机に乗せられていた。


友香はAと張り紙のされている机にむかい、椅子に座った。