わかってる。


誰も杏珠を責めたりはできない。


心太朗だって、男にゲームの方法を詳しく聞いていたんだから、本当はすべてを理解しているはずだった。


ただ、認めたくないのだ。


こんな事になってしまったことを、全部夢だと思いたいのだ。


友香はグラウンドの外へと視線を向けた。


すぐそこに世界は広がっているのに、完全に孤立してしまった。


知美の死体を見て、そう思ったのだった。