範囲指定ゲーム

でもこれは抜け道にはならない。


仲間を作って同じ殺害方法を投票してもらえば自分のチームは助かるかもしれないが、仲間のチームが助かる保証はどこにもないのだ。


それに、仲間以外から別の殺害方法を投票されてしまえば、それは決行される。


友香はジッと男の声に耳を傾けた。


一言も聞きのがしていけないということを、よく理解していた。


「例えば、Aチームに沢山票が入ったとして、殺害方法が全部バラバラだったら?」


そう聞いたのは桜だった。


さっきよりも少し顔色が戻っている。


「一番最初に投票された殺害方法が決行される」


「あ、あの……」


おずおずと手を上げたのはKチームの美樹だった。


3組の中では一番大人しい生徒だ。


「なんだよ」


「ゲームはどこで、なにを使ってするんですか?」


「あぁ。場所は旧校舎の体育館。使うものはパソコンだ」


男の言葉に友香は目を見開いた。