一番前の席に座っている先生の頭がグラグラと揺れている。
それを見た瞬間、友香は急いで座った。
心臓がバクバクしているのが自分でもよくわかる。
「もしかして、寝てる?」
美夏にそっと訊ねてみる。
美夏は大きく頷いて「寝てる寝てる」と、笑った。
1年3組の担任教師は今年青谷高校に来た新人の先生で、かなりのイケメンだった。
整った顔立ちにサラサラの髪の毛の彼は高校生にとっては大人の男性で、クラスメートや先輩たちよりもずっと憧れの存在だった。
そんな先生がバスの中で転寝をしているというのは彼女たちにとってはビッグニュースだった。
「可愛い!」
「寝顔見たい!」
バスの中はすぐにそんな話題で一色になってしまった。
「こら、静かにしなさい」
担任教師の隣に座っていた保険医の先生が席を立ち、女子生徒たちを睨み付ける。
こちらも美人な先生で、今度は男子生徒たちが盛り上がりを見せた。
「こんな宿泊授業なら毎月やりたーい」
誰かがそう呟いた。
友香はその言葉に内心賛同し、窓の外を見つめた。
田園風景は消え、山道に差し掛かったところだった。
それを見た瞬間、友香は急いで座った。
心臓がバクバクしているのが自分でもよくわかる。
「もしかして、寝てる?」
美夏にそっと訊ねてみる。
美夏は大きく頷いて「寝てる寝てる」と、笑った。
1年3組の担任教師は今年青谷高校に来た新人の先生で、かなりのイケメンだった。
整った顔立ちにサラサラの髪の毛の彼は高校生にとっては大人の男性で、クラスメートや先輩たちよりもずっと憧れの存在だった。
そんな先生がバスの中で転寝をしているというのは彼女たちにとってはビッグニュースだった。
「可愛い!」
「寝顔見たい!」
バスの中はすぐにそんな話題で一色になってしまった。
「こら、静かにしなさい」
担任教師の隣に座っていた保険医の先生が席を立ち、女子生徒たちを睨み付ける。
こちらも美人な先生で、今度は男子生徒たちが盛り上がりを見せた。
「こんな宿泊授業なら毎月やりたーい」
誰かがそう呟いた。
友香はその言葉に内心賛同し、窓の外を見つめた。
田園風景は消え、山道に差し掛かったところだった。