範囲指定ゲーム

「今から１０分以内に３人ずつのチーム作れよ。できなかったら殺すからなー」


まるで『宿題提出しろよー』というような調子で男はそう言い、その場に座った。


「チ、チームって……」


「おい、一緒にチームになろう」


「あ、あたしも入れて！」


みんなこの状況を完全には把握できていないが、男の言う事を聞かなければ危ないと言う事だけはしっかり理解しているようで、それぞれがチームを作りはじめた。


「友香、美夏、入れて！！」


そう言って転げるようにして２人に駆け寄ってきたのは真子だった。


「もちろんだよ！」


友香はそう言い、開いていた右手で真子の手を掴んだ。


これで３人チームの出来上がりだ。


他のクラスメートたちもみんな仲の良いメンバーで固まって行く。


普段会話の少ないクラスメートが相手でも、今日ばかりは選り好みなんてしている暇はないようだ。


そして１０分後。


１年３組のクラスは３人ずつのグループに分かれていた。


計１１チームある。