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「あぁ~……」


男がけだるそうにそう呟き、知美の後ろ姿を見つめた。


その瞬間。


知美の後ろ頭に赤い光が当たっていることに友香は気が付いた。


太陽の光ではない事は一目瞭然だった。


「なに、あれ」


知美の後頭部に当たる光に気が付いた生徒たちがざわめき始めた。


その時だった。


ボンッ!


と何かが弾けるような音が周囲に響き渡り、知美の頭が爆発したのだ。


降り注ぐ血しぶき、脳味噌の欠片、知美の体はその場で立ちどまり、そしてゆっくりと倒れて行った。


まるで夢でも見ているような気分だった。


「あ……え……?」


目の前で起こっていることが理解できず、口角が奇妙にひきつる。


「なに? 演出?」


キョロキョロと周囲を見回して知美の姿を探し始める。


「はい。演出でもなんでもないからな。逃げたり、不参加だとああなるから」


男がさっきまでと変わらぬ口調でそう説明し、また欠伸をしたのだった……。