☆☆☆
生徒たちはグラウンドへと戻ってきていた。
あの光景を見た生徒はみんな青ざめ、その場に座り込んでいる。
友香と美夏は口も利かず座り込んで身を震わせていた。
先生が2人とも自殺していたなんて、今でも信じられなかった。
「俺たちこれからどうすんだよ……」
心太朗が小さく呟いた。
心太朗も青い顔をしていたが、まだしっかりとしている様子だった。
「警察を呼ぶしかないでしょ」
あの光景を見ていないメイが冷静にそう言った。
メイの言う通りだった。
だけどここはスマホが通じない。
連絡を取るためには1時間かけて滝があった場所まで戻るしかないのだ。
「どうする? 全員で降りる?」
メイがクラスメートたちを見てそう言った。
「その方がいいよな。だけど、その間に誰かが旧校舎に入るなんてことがあったらどうする?」
心太朗がそう言い、メイは顔をしかめた。
「そんなの、あるわけないじゃん。こんな山奥だよ?」
「いや、案外あったりして?」
メイの言葉を否定したのは冷だった。
冷は2人の死体を見ているけれど、その中では冷静な方だった。
「どういう意味?」
「だって、昨日会議室で人影を見たんだよな?」
冷にそう言われて杏珠はビクリと身を震わせた。
生徒たちはグラウンドへと戻ってきていた。
あの光景を見た生徒はみんな青ざめ、その場に座り込んでいる。
友香と美夏は口も利かず座り込んで身を震わせていた。
先生が2人とも自殺していたなんて、今でも信じられなかった。
「俺たちこれからどうすんだよ……」
心太朗が小さく呟いた。
心太朗も青い顔をしていたが、まだしっかりとしている様子だった。
「警察を呼ぶしかないでしょ」
あの光景を見ていないメイが冷静にそう言った。
メイの言う通りだった。
だけどここはスマホが通じない。
連絡を取るためには1時間かけて滝があった場所まで戻るしかないのだ。
「どうする? 全員で降りる?」
メイがクラスメートたちを見てそう言った。
「その方がいいよな。だけど、その間に誰かが旧校舎に入るなんてことがあったらどうする?」
心太朗がそう言い、メイは顔をしかめた。
「そんなの、あるわけないじゃん。こんな山奥だよ?」
「いや、案外あったりして?」
メイの言葉を否定したのは冷だった。
冷は2人の死体を見ているけれど、その中では冷静な方だった。
「どういう意味?」
「だって、昨日会議室で人影を見たんだよな?」
冷にそう言われて杏珠はビクリと身を震わせた。