☆☆☆

『それならお前を生き残らせてやるよ』


そう言われたと言う事は、ゲームはまだ終わっていないと言う事だった。


友香はそっと教室へ戻り、そのドアの鍵を閉めて、布団をかぶった。


どうしてあの男はあたしにあんな事を言ったんだろう?


偶然ドアを開けたのがあたしだったから?


他の2人がドアを開けていても、同じ事を言ったんだろうか?


疑問がグルグルと頭の中を巡っている。


深く帽子を被っているあの男の顔を思い出す。


なんの抑揚もないあの声を思い出す。


思い出すたびに、なぜだか自分の胸が熱くなる感覚がして、友香は戸惑った。


なんだろう?


どこかで会った事があるような、懐かしい感じがする。


ううん、きっと気のせいだ。


あたしはあんな男知らない。


殺戮ゲームを作るような男、あたしは知らない……。