「そんなに無理しなくていいのに」


呆れてそう言うと、杏珠はうつむいてしまった。


今更後悔しているようだ。


「大丈夫だよ、幽霊なんていないから」


友香はそう言い、杏珠の背中を優しくさすったのだった。