範囲指定ゲーム

☆☆☆

夢の中で、友香は戸川先生と会っていた。


戸川先生は相変わらずカッコよくて、いつも生徒へ向けている笑顔を浮かべていた。


「戸川先生!」


友香は戸川先生にかけよった。


「小野。よく頑張ったな」


戸川先生はそう言い、友香の頭を撫でた。


大きくて優しくて、とても暖かな手の感触に友香の頬は赤く染まる。


そうだ。


あたしは先生に伝えたいことがあったんだ。


入学したての高校で一目ぼれをした戸川先生。


この気持ちを伝えるのは卒業するときだと思っていた。


だけど、今伝えたい。


「先生、あたし……」


「小野。後ろを見てごらん」


戸川先生に言われて、友香は振り向いた。


そこには1年3組のクラスメートたちが立っていて、集合写真の時のように、みんな笑顔を浮かべている。


「え……なんで、みんながいるの?」


その問いかけに返事をくれる人はいなかった。