「好きなら自分が死んでも守れよ」


源がそう言うと、真子が今にも泣きだしてしまいそうな表情になった。


だけど、真子は泣かない。


グッと涙を押し込めて、ほほ笑んでいる。


友香とは正反対のその反応に、心太朗はとまどった。


俺は友香を泣かせてしまった。


俺は友香を傷つけてしまったのか?


きっとそうなんだろう。


だけど、考えてみてもやっぱり理由がわからなかった。


「あ~あ。今日はとりあえずゲーム終了な」


ステージ上にいた男が欠伸をしながらそう言った。


気が付けばスクリーンは収納され、体育館も明るくなっていた。


「真子、行こう」


源が真子の手を握り体育館を後にした。


他のメンバーたちも、ぞろぞろと体育館を出て行く。