範囲指定ゲーム

☆☆☆

「なんか白熱してるけど、そろそろ発表するからなぁ」


男がのんびりとした口調でそう言って、いつものようにスクリーンを下ろす。


そして電気を消した。


友香は絶望的な気持ちでそれを見ていた。


今日で終わる。


あたしの命は、今日で消える。


スクリーンにパッと票が映し出された。


一瞬目を背けたくなるその結果を、友香はジッと見つめた。


そして……「え?」と、小さく呟いた。


「え、なんで……?」


「なんでだよ!!」


友香の呟きをかき消すように心太朗が叫んでいた。


その場に立ち上がり、顔を真っ赤にしながらスクリーンを睨み付けている。


Dチームからもどよめきが起こった。


3チーム全員生き残るはずだったのに1チームしか生き残ることのできない投票結果になっていたからだ。


Aチームのみんなも、混乱していた。


「なんで?」


「みんなで助かるんじゃなかったの?」


そんな声が聞こえて来る。