☆☆☆

3チームの投票が終わり、友香はぐったりと体育館の壁を背もたれにして座り込んでいた。


みゆたちのチームは相変わらず元気いっぱいに話をしている。


「友香、大丈夫か?」


そんな声が聞こえてきて顔を上げると、心太朗が立っていた。


「心太朗……」


「ちゃんと、言った通りに投票したか?」


そう聞きながら、友香の隣に腰を下ろす心太朗。


「……うん」


友香は心太朗の手を握りしめて頷いた。


「よかった」


ホッとしたように息を吐き出す心太朗に、友香の胸はまた鈍い痛みを覚えた。


今から数時間後に心太朗がこの世から消えてしまうなんて、考えただけでも頭の中は混乱していく。


「心太朗……一緒に生き残ることはできないの?」


「もう無理だよ。だって俺は……Aチームに投票したんだから」