パソコンの前に座った友香はマウスを握りしめたまま動くことができずにいた。
みゆは誰も死なないと思い込んでいるから、さっさと投票を終わらせて涼しい顔をしている。
だけど、友香と心太朗は違った。
早くしないと周囲から怪しまれてしまうとわかっているのに、手が動かない。
「友香、顔色が悪いけど大丈夫?」
後ろから真子にそう聞かれて友香は無理やりほほ笑んだ。
「大丈夫だよ。でも、近くで見られてたらちょっとやりにくいかな」
死なない投票がやりにくいわけがなかった。
だけどそう言ってパソコンから離れてもらわないと、投票することはできなかった。
真子と美夏が離れたのを確認して友香は大きく息を吸い込んだ。
ごめん、みゆ。
ごめん、心太朗。
友香はスカートの上から心太朗からもらったお守りの感触を確かめた。
昨日あれほどキッチリ決めたことだ。
今日、あたしは心太朗のチームに投票する。
片手でお守りの感触を確かめながら、友香はマウスを動かしたのだった……。
みゆは誰も死なないと思い込んでいるから、さっさと投票を終わらせて涼しい顔をしている。
だけど、友香と心太朗は違った。
早くしないと周囲から怪しまれてしまうとわかっているのに、手が動かない。
「友香、顔色が悪いけど大丈夫?」
後ろから真子にそう聞かれて友香は無理やりほほ笑んだ。
「大丈夫だよ。でも、近くで見られてたらちょっとやりにくいかな」
死なない投票がやりにくいわけがなかった。
だけどそう言ってパソコンから離れてもらわないと、投票することはできなかった。
真子と美夏が離れたのを確認して友香は大きく息を吸い込んだ。
ごめん、みゆ。
ごめん、心太朗。
友香はスカートの上から心太朗からもらったお守りの感触を確かめた。
昨日あれほどキッチリ決めたことだ。
今日、あたしは心太朗のチームに投票する。
片手でお守りの感触を確かめながら、友香はマウスを動かしたのだった……。