Fチームの竜が顔を真っ赤にして友香たちを睨み付けている。


「お前ら、美樹を助けるつもりだって言ってたじゃねぇかよ!!」


「は? おい、それってどういう事だよ?」


事情を知らないFチームのメンバーが険しい表情になる。


「こいつら、美樹を守るためにKチームに3つの票を入れるって話を俺に持ちかけてきたんだ!!」


唾を飛ばしながらそう言う竜。


竜は自分が死ぬことはどうでもいいようで、さっきから美樹美樹と繰り返している。


「……騙してごめん」


そう言ったのはみゆだった。


みゆは真っ直ぐに竜を見ている。


その体はもう震えていなかった。


「なんでだよ、お前ら……」


みゆの真っ直ぐな視線に竜はたじろういた。


竜がみゆの事も気にかけている事を、本人はずっと前から知っていたのだ。


竜はみゆに言われると言強く出る事ができなくなるのだ。


「あたしは、生き残りたかった」


みゆが小さな声でそう言ったのだった。