範囲指定ゲーム

☆☆☆

投票結果がでるまでの間、みゆはせわしなく体育館の中を歩き回っていた。


自分で自分に投票した。


それが有効となるか無効となるか、まだわからない。


あたしも、投票されていないとわかっていながらも緊張していた。


もし1チームでも裏切りを働き、Aチームに投票していれば死んでしまうのだ。


結果がわかるまで安心なんてできなかった。


「じゃぁ、結果発表するよ」


男がそう言った瞬間、友香の心臓はドクンッと大きく跳ねた。


みんなも緊張した面持ちでスクリーンが出されるのを見守っている。


みゆは立ち止まり、自分の体を抱きしめるようにしてその場に体育座りをした。


電気が消されて周囲は静まり返る。


ゴクリと唾を飲み込む音が響いた。


次の瞬間、パッと画面に一覧が表示された。


一番最初の頃と比べれば随分とチームが少なくなったことが、見ただけで理解できた。



友香は深呼吸を1つして、票を見つめた。


Aチーム→Dチーム、首つり


Bチーム→Dチーム、首つり


Fチーム→Kチーム、飛び降り


Kチーム→Fチーム、首つり


「え……?」


友香は小さく呟いて票を何度も見直した。