震える声でそう聞いた。


まさか、そんなことあるはずがない。


クラスメートがクラスメートを殺すなんて、そんなこと……。


「だって、殺してほしいって2人が言うんだもん」


美樹は小首を傾げてそう言ったのだ。



「お前……なんてことを……」


心太朗は青ざめた顔で美樹をみた。


美樹はただ首を傾げて心太朗を見つめ返している。


「なにが違うの?」


「は……?」


「範囲指定ゲームで命を奪うのと、こうやって直接殺すの、何が違うの?」


美樹にそう質問されて、心太朗は返事に詰まってしまった。


結果的には同じように相手の命を奪う行為だ。


だけど違う。


決定的に違う。


それは理解しているのに、説明ができなかった。