「Bチームは心太朗だから、この話に乗ってくれるかもしれないけれど、残りのFチームとKチームがどこに投票するかわからないから、手伝うことはできないよ」


「FチームとKチームがお互いに投票しあうように仕向ければ、ここにいる全員は死ななくてすむ」
杏珠はそう言い、Kチームを抜いた女子たちを見回した。


「そんな事ができるの?」


友香はそう聞いていた。


「あれを見て」


杏珠がそう言い、窓の外を指さした。


みんなの視線が一気にそちらへ向かう。


グラウンドではKチームの3人が何か話をしている様子だった。


ここからじゃなにを言っているのか聞こえて来ないけれど、悠斗が怒って校舎へと戻って行くのが見えた。


「仲間割れ?」


美夏が小さくそう言った。


「たぶんね。ここまできて仲間割れなんて運が悪いよね」


杏珠はそう言いながら、ニヤリと笑う。


「男子のFチームの中には美樹に片想いしている竜がいるよね? 使えると思わない?」


その言葉に、友香は女子生徒たちを見回したのだった。