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美樹は興味津々にそんな事を言っている。


千夏にカミングアウトしてしまった事で気が大きくなっているのかもしれない。


「美樹は、ずっとそんな事を考えていたの？」


振り向き、千夏はそう聞いた。


千夏の目には批判の色が見えている。


が、美樹にはそんなこと関係なかった。


だってようやく自分の本当の気持ちをさらけ出すことができたんだ。


今までずっと我慢していた気持ちは止まらない。


「そうだよ？」


笑顔を絶やさずそう返事をする美樹に、千夏はあからさまに顔をそむけた。


裏切られた。


そんな気持ちがわいてくるのを感じていた。


美樹はいつでもお姉さんみたいで、あたしの事を守ってくれて、大切な親友で。


それが、一気に崩れ去って行くのを感じていた。


「美樹はおかしいよ……」


「あたしがおかしいのか、みんながおかしいのかわからないでしょ？」


美樹は首を傾げてそう言った。