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「心太朗、大丈夫?」


友香が心配そうな顔でそう聞いて来たので、心太朗は少し無理をしてほほ笑んだ。


好きな女をこれ以上不安にさせてはいけない。


そう思ったのだ。


「他の人たちも探した方がいいよね?」


友香にそう言われても、心太朗はすぐには返事ができなかった。


もちろん、操られての自殺を止めたいという思いはある。


だけど、残っているのはJチームの焼死とGチームの首つりだ。


どちらも悲惨な現場になることは間違いない。


その現場を見て平気でいられるかどうかわからなかった。


「心太朗?」


また友香が不安そうな声を出したその時だった。


廊下の前方からクラスメートが悲鳴を上げながら走って来るのが見えた。


咄嗟には動くことができず、その様子を唖然として見つめる心太朗。


その時、走って来る生徒たちの後ろから真っ赤な塊が転がるようにして追いかけて来るのが見えた。


「なんだ、あれ……」


そう呟いて目を凝らす。