範囲指定ゲーム

「俺も、同じだ」


心太朗は落ち着いた口調でそう言った。


心太朗たちのチームはあの場にいなかったJチームを選ぶことになっていた。


教室にいたFチームの生徒も、同じJチームを選ぶ。


そして殺し方を別々にするのだ。


こうすれば、早く投票した方の殺し方が優先される。


「俺も自分の意思でJチームを殺しに行く。だけど、誰に殺されるかもわからない」


心太朗の言葉に背筋がゾクリと寒くなった。


そうだ。


友香たちだって教室にいなかったチームに投票される可能性が残っているのだ。


今日、あたしは死ぬかもしれない。


友香は心太朗の顔を見上げた。


整った顔には不安や恐怖の色は見えない。


「みんなが友香を殺人者だと言っても、俺は言わない。俺はここで何が起こっていたのか、ちゃんとわかってるから」


「心太朗……」


「友香1人が苦しむ必要なんてないし、みんなでもっと協力すればいい」