「女子生徒のチームは花に入れたいでしょ?」


みゆの言葉に、みんな静まり返ってしまった。


Gチームの熊谷花。


クラス内では一番派手でとっつきにくい相手。


体格の良さと気の強さで、花に逆らう生徒はあまりいない。


それを理解している花は時々人を見下し、ここぞとばかりに攻撃してくる時があった。


友香たちも1度はその餌食になったことがある。


だけどそれはイジメと呼ぶほどではなく、基本的には仲のいいクラスメートの1人だった。


だけど、誰もなにも言わなかった。


花を攻撃するなら自分のチームは安全だからだ。


なにも言われない事を肯定と受け取ったみゆは、「ここには3チームあるから、全員が同じチームに投票するのはあからさまだよねぇ」と、考え込み始めた。


「このゲームがいつまで続くかによると思うけど」


そう言ったのは杏珠だった。


みゆは隣に座っている杏珠へ視線を向ける。