「あれ?あの子新入生じゃない?」



向こうもこちらに気づいたのか、わたしを指差してなにやら駆け足に近寄ってくる。


え、えっ、な、何……!



「新入生?だったらこんなところにいないだろ?そろそろ入学式始まるし」

「いやいや、こんなかわいい子いたら普通に知ってるはずだろ」

「確かに。もしかしてサボりとか?お嬢様っぽいのに実は意外とヤンチャなの?」



わたしの目の前に来て、口々に何か言ってくる男の人たち。

ど、どうしよう、どうしようっ……怖い……。



「ねぇ、連絡先教えてよ。俺たち2年なんだ。君のせーんぱい」