いつもはお母さんが一緒に来てくれていたけれど、とは言っても、学校までの道のりは決して遠くはない。
心底バカな自分が情けなくなって、歩く足を止めた。
どうしよう……入学式までに、間に合わないかもしれない……
……っ、もう、わたしはどうしていつもこうなんだろう……
弱虫で、マヌケで、泣き虫で……。
堪えきれなくなった涙がじわりと溢れて、頰に一筋のシミをつくる。
慌てて涙を拭おうと、ハンカチで拭った。
とりあえず、一旦元来た道を戻ろう……
そう思って後ろを向けば、少し離れたところに同じ制服を着た男子生徒3人が目に入った。

