譲りたくない、キミだけは。




わたしに気を遣って、わたしを1人にしようとしてくれるレオくんに慌てて首を振った。



「あ、あのっ……れ、レオくんは……大丈夫……」

「え?」

「い、良い人、だからっ……怖く、ないです」



レオくんのこと、怖いなんて思わない。

むしろ、こんな風に、人に対して恐怖を抱かないのは初めてで、


こんなにどもってばかりだけど、

わたし口下手で、おどおどしてて、目を合わせるので精一杯、だけど……



「レオくんと、お友達になれたみたいで、嬉しかったっ……。今日は……いっぱい、助けてくれて……ありが、とうっ」



ーーー仲良く、なりたい。


レオくんさえ、よければっ……。