こ、こんな明るい教室で、わたしやっていけるのかなっ……。
廊下の壁に引っ付きながら、教室に入る勇気を貯めていた。
大丈夫、頑張れ頑張れっ……よし、は、入るぞっ……
「あれ?美々子ちゃん?」
「……ぇ……っ?」
「どうしたのそんなところで固まって」
凰牙……さんっ……。
「教室、入らないの?」
「は、入り、ますっ……」
廊下の奥から歩いてきた凰牙さんは、教室の前で立ち止まっているわたしを不思議そうに見つめた。
相変わらず凰牙さんはキラキラしていて、コミュ障という理由の他、目が合わせられない。
「ん、入ろ」
首を少し傾げて、にこりと笑う凰牙さん。