子供っぽくて未だに中学生にしか見えないわたしとは大違い……。
けれど、凰牙さんと同じクラスという事実に、少しだけ喜んでいる自分がいた。
「あ、Aクラスの座席あそこみたい。行っておいで」
すでにほとんどの生徒が席についている体育館内。
Aクラスとプラカードの立てられた場所を指差す凰牙さんに、首を傾げた。
「……お、凰牙さん、は……?」
同じクラスなのに、凰牙さんは席につかないのかな……?
「俺は……ちょっと行かなきゃいけないところがあるんだ。だからここでバイバイね」
手を振って、颯爽と去っていた凰牙さん。
あっ……お礼、ちゃんと言えてなかった……。

