いつまでも動けずにいたわたしに、再びかけられる声。

わたしは無言で頷いて、彼の後をついて行った。


一定の距離を保ちながら、学校までの道を歩く。




この人……優しい人、なのかな……?

さっきも助けてくれたし、それに今だって……きっとわたしが迷子になっていたことに気づいて、一緒に行ってくれてるんだ。

なんとなく、そんな気がした。



それにしても、何年生、だろう……?


2年生?3年生……?

……髪の毛、綺麗だなぁ……。


キラキラ眩しい彼の髪の毛。歩くたびに揺れるそれが綺麗で、じっと見つめてしまった。



「ん?どうしたの?手、繋ぎたい?」



あまりに凝視していたからだろうか。