席に座り、机に視線を落とす。 目の前にあるのは、A5サイズのメモ帳の裏。 表には、不思議な手紙が書いてある。 「・・・・・・」 ・・・よし。書こう。 未来の人への手紙、だよね... 『こんにちは。 私の名前は、柊奏音、ひいらぎかのんです。 ぜひ、お話したいです。』 そう書いて、半分に折ってから、机の中にいれた。 やっぱり、無難が一番いいかな、と思って。 相手のことは、何も知らないから。 とりあえず、無難に。 帰り際、私はその手紙を536の下駄箱に入れ、家へと帰った。