早速享也に知らせようかと携帯を開いた途端、教室にチャイムが鳴り響いた。

「じゃあ琉衣、悪いけど宜しくね」

三森と穂乃香は慌てて自分の席に戻る。

同時に担任が教室に入ってきた。

「お前ら席着けー」

先生の間延びした声が聞こえ、慌てて自分の席に戻っていく他のクラスメート達。

タイミング悪すぎ。

朝のざわめきは先生が来たことで一時中断になり、休み時間以外は使えない携帯を仕方なく机にしまった。

先生の話の最中も、三森から聞いた話が頭の中をぐるぐると渦巻く。

今日は授業にさっぱり集中できなさそうだ。