サイレント ヴィレッジ

「さっちゃんの言ってた夢だよね?」

穂乃香はゆっくりと、そしてはっきりと繰り返した。

「私には、よく分かんない」

言ってしまってから、不安を煽るような言い方をしてしまったと後悔する。

「大丈夫! 実は享也と連絡が取れたから、暫くしたら助けに来てくれるって」

元気付けるように明るく笑ってみせると、穂乃香は目を丸くして驚いた。

「連絡、取れたの? でも私達の場所なんて分からないんじゃ……」

「私ね、公園で地図拾ったんだ。それを電話した時にいた銭湯の前の地面に描き写してきたの」

ポケットから地図を取り出して見せ、だから大丈夫と穂乃香を励ます。

「その地図って、怪しくないの?」

私の手から地図をひったくると、疑うような目でそれを見る。

「何か文字が書いてあるし」