サイレント ヴィレッジ

何事かと少女と同じ方へ視線を移すと、公園の入り口の方で何やら動く影があった。

「……何?」

口に出して後悔する。

今まで止んでいた耳鳴りが、急に酷くなった。

何か来る。

そう確信し少女に視線を戻すも、そこに少女の姿は無かった。

狐に摘ままれたように呆然とする私の耳に、這いずるような衣擦れの音が聞こえてくる。

何だろう、凄く嫌な予感がした。

逃げるべきか隠れるべきか、一瞬の躊躇いが後悔を生む。

ゆっくりと入り口の方へ目を向けると、見たくないものが飛び込んできた。

その姿を見た途端、体が金縛りにあったかのように動かなくなる。

恐怖で身がすくんだだけだと思いたかった。

しかし、目の前の光景がそれを許さない。