「とりあえず、享也にもう一回聞いてみる」
私の言葉に、三森は力強く頷いた。
携帯は繋がらなかったらしく、メール画面に切り替えたようだ。
「それが良いかもね。うちは昨日穂乃香を見かけた人が居ないか聞いてみるよ」
そう言い残し、三森は急ぎ足で教室を出ていった。
廊下には他のクラスの人たちも溢れていて、全クラスが自習であることが伺える。
自分達の身近で起こった失踪事件に、不謹慎ながらにお祭り気分なのだろう。
嫌な胸騒ぎがした。
突然居なくなった穂乃香。
三森が見たあの夢。
もしかして穂乃香は、あの話を聞いてしまったから姿を消したんじゃ――。
そう考えておかしな点に気がついた。
あの話は私の方が先に聞いたはずなのだ。
穂乃香は一緒に聞いたとはいえ、話の途中に入ってきたのだから、順番からいっても私が先ではないだろうか。
「そういえば、コレ……」
私の目線は手に握られた御守りを捉える。
ハッとして私は弾かれたように立ち上がると、急いで三森の後を追って教室を出た。
私の言葉に、三森は力強く頷いた。
携帯は繋がらなかったらしく、メール画面に切り替えたようだ。
「それが良いかもね。うちは昨日穂乃香を見かけた人が居ないか聞いてみるよ」
そう言い残し、三森は急ぎ足で教室を出ていった。
廊下には他のクラスの人たちも溢れていて、全クラスが自習であることが伺える。
自分達の身近で起こった失踪事件に、不謹慎ながらにお祭り気分なのだろう。
嫌な胸騒ぎがした。
突然居なくなった穂乃香。
三森が見たあの夢。
もしかして穂乃香は、あの話を聞いてしまったから姿を消したんじゃ――。
そう考えておかしな点に気がついた。
あの話は私の方が先に聞いたはずなのだ。
穂乃香は一緒に聞いたとはいえ、話の途中に入ってきたのだから、順番からいっても私が先ではないだろうか。
「そういえば、コレ……」
私の目線は手に握られた御守りを捉える。
ハッとして私は弾かれたように立ち上がると、急いで三森の後を追って教室を出た。